痴漢やわいせつ犯罪から身を守るための 自己防衛対策
一人暮らしの女性を狙った痴漢やわいせつ犯罪が増えています。このような犯罪から自分の身を守るための対策として、次のことに心がけましょう。
尾行対策
尾行や下見については、それ自体が犯罪というより、性犯罪等の準備行為であるといえます。被害を予防するため、次の習慣を身につけましょう。
勤務先や学校から帰るとき
- 学校や会社を出るときは、周囲に不審者がいないか警戒する癖をつける
- バスや電車を利用する場合も昇降時に周囲を警戒する
- ひとりで帰らず、できるだけ複数の者と行動をともにする
- 不安な場合は、送ってもらうか、タクシーを利用する
帰宅途中
- 通勤・通学の時間やコース、バスや電車の駅を変えるなど行動パターンを読まれないようにする
- 防犯ブザー等の防犯器具を身につけておく
- できるだけ明るく人通りの多い道を選ぶ
- 不審者が尾行していないか後ろを確認し、ついてくる場合は付近の通行人に助けを求める
- 車を運転する場合は、バックミラーで不審な車が尾行していないか確認する
- 不安に感じる場合は、コースを変えて尾行されていないか確認し、それでもついてくる車等があれば、近くの交番や知り合いの家に逃げ込み、助けを求める
自宅付近
- いきなり自宅に帰らず、自分の居住区域に入った段階で尾行をチェックする
- 例えば
曲がり角を曲がってから、立ち止まったり、逆行してみる
大きなウィンドガラスの前に立って、ガラス越しに自分の後ろを確認する
- 事前に家族等に連絡し、家の近くまで迎えに出てもらう
居住空間の対策
自宅に帰ったとたん、安心して注意を怠ったため、おそわれたという事例も多くあります。一般的に女性は、外出時には尾行されていないか警戒しても、帰宅した時や家にいる時は、安心して注意を払わない傾向があるようです。ホッとして、気を抜いた瞬間におそわれるケースが多いことから、次のことに注意しましょう。
玄関
- 玄関を開けると同時に犯人に押し込まれることがあるため、玄関を開ける前に必ず周囲を確認する
- いつでも作動するように、あらかじめ防犯ブザーを準備しておく
- 物陰等に不審者がいる場合は、110番したり大声を出して近隣に助けを求める
- ワンドア・ツーロック以上の鍵を取り付け、ピッキング対策やサムターン回し防止のための対策をしておく
- ドアチェーンやドアスコープをつけ、訪問者があってもいきなりドアを開けない
- 宅配業者等であっても、知らない訪問者には必ずドアチェーンを掛けたまま対応する
自動扉・エレベーター
- オートロック式の共同玄関があるマンションは、オートロックが開いているわずかな間に一緒に入られるケースもあることから、必ずその手前で周囲を確認する
- エレベーターの中は密室であり、エレベーター内でおそわれるケースがあることから、乗降時には特に注意し、場合によっては階段を利用する
- 知らない異性と2人で乗るのは避け、同性の人と一緒に乗るようにする
窓
- 薄いカーテンは中の様子が容易に分かり、特に、夜間は明るい家の中の様子がよく分かるため、厚手のカーテンをつける
- 自宅に帰ったら、カーテンを閉め外から家の中の状況が分からないようにする
- ワンドア・ツーロックを基本とし、2階以上の窓でも開けっ放しにしない
その他
- 女性の一人暮らしの場合は、表札や郵便受けに男性の名前を併記し、一人暮らしであることがわからないようにする
- 干し物に男性の服や下着を混ぜたり、見える場所に男物のサンダルを置いておく
- 週に何日かは、室内の電灯やテレビ等をつけたまま外出したり、タイマーで帰宅時間より早い時間から明かりが点るようにするなど、同居者がいるように装う
- 女性の一人暮らしは、防犯上の環境が優れた地域や建物を選び、できる限り1階は避ける
- 表札やドア、その周辺に「○、×、123」など一定のマークを付け(マーキング)、それを目印として仲間に情報を伝達したり、犯罪に利用するといったものもあることから、マーキングを見つければ、直ぐに消しておく
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