○愛媛県警備実施要綱

平成17年5月26日

本部訓令第12号

愛媛県警備実施要綱を次のように定める。

愛媛県警備実施要綱

愛媛県警備実施要綱(昭和39年愛媛県警察本部訓令第28号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 警備本部及び部隊

第1節 警備本部(第4条―第9条)

第2節 部隊(第10条―第13条)

第3章 基礎計画(第14条―第22条)

第4章 警備実施

第1節 通則(第23条―第40条)

第2節 治安警備実施(第41条―第45条)

第3節 災害警備実施(第46条―第48条)

第4節 雑踏警備実施(第49条―第51条)

第5章 報告(第52条―第54条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この訓令は、愛媛県警備実施細則(昭和39年公安委員会規則第9号)に基づき、県警察における警備実施の適正な運用に関し必要な事項を定めるものとする。

(警備実施の目的)

第2条 警備実施は、警備犯罪、災害又は雑踏事故(以下「事案」という。)が発生し、又は発生するおそれがある場合において、部隊の運用を伴う警察活動により、個人の生命、身体及び財産を保護し、並びに公共の安全と秩序を維持することを目的とする。

(警察職員の心構え)

第3条 警察職員は、警備実施の任務の重要性を認識し、常に関係法令の研究及び知識、技能の習得に努め、警備実施に当たっては、一致協力し、全力を尽くして、任務を遂行しなければならない。

第2章 警備本部及び部隊

第1節 警備本部

(警備本部の設置)

第4条 本部長及び署長(以下「本部長等」という。)は、警備実施に当たり、その全般を統括するため、必要な規模の警備本部を設置するものとする。

(警備本部の種別)

第5条 警備本部の種別は、県警備本部及び署警備本部とする。

(警備本部の設置基準)

第6条 県警備本部は、大規模な事案又は重要特異な事案に対処するため必要な場合に設置する。

2 署警備本部は、自署管内の事案に対処するため必要な場合に設置する。

3 前2項の警備本部は、併置することができる。

(警備本部の組織)

第7条 警備本部は、警備本部長及び幕僚その他の警備本部員をもって構成する。

2 幕僚その他の警備本部員は、警備本部長の命を受け、警備本部の事務を所掌する。

(県警備本部の組織)

第8条 県警備本部長は、特に必要な者をもって充てる場合を除き、本部長をもって充てる。

2 幕僚その他の警備本部員は、警察本部に勤務する職員をもって充てる。

(署警備本部の組織)

第9条 署警備本部長は、特に必要な者をもって充てる場合を除き、当該署長を充てる。

2 幕僚その他の警備本部員は、当該署に勤務する警察職員をもって充てる。

3 前2項の規定にかかわらず、特に必要があると認める場合は、応援派遣された職員のうちから幕僚その他の警備本部員を充てることができる。

第2節 部隊

(部隊の区分)

第10条 部隊は、一般部隊及び情報、捜査、鑑識、救護、広報、通信等の特科部隊に区分する。

2 特科部隊は、必要により一般部隊に附置する。

(一般部隊の編成基準)

第11条 一般部隊の単位は、大隊、中隊、小隊及び分隊とする。

2 大隊の編成は、3個中隊とし、大隊長に、警視正又は警視をもって充て、所要の伝令を付する。

3 中隊の編成は、3個小隊とし、中隊長に、警視又は警部をもって充て、所要の伝令を付する。

4 小隊の編成は、3個分隊とし、小隊長に、警部又は警部補をもって充て、所要の伝令を付する。

5 分隊の編成は、所要の隊員とし、分隊長に、警部補又は巡査部長をもって充てる。

(特科部隊の編成基準)

第12条 特科部隊の単位は、隊及び班とする。

2 隊の編成は、所要の班とし、隊長に、警部又は警部補をもって充て、所要の伝令を付する。

3 班の編成は、所要の人員とし、班長に、警部補又は巡査部長をもって充てる。

(部隊本部の組織)

第13条 部隊に、必要により所要の規模の部隊本部を置く。

2 部隊本部は、部隊の運用、警備実施に関する記録、報告連絡、広報、補給等の所掌事務を行う。

第3章 基礎計画

(基礎計画)

第14条 本部長等は、年間情勢判断に基づき、警察官及び特に指定されたその他の職員(以下「警備要員」という。)の招集及び参集、警備本部の組織、部隊の編成、部隊の運用その他警備実施に必要な事項について基礎計画を作成するものとする。

(招集及び参集計画)

第15条 警備要員の招集及び参集計画については、愛媛県警察非常招集規程(平成7年本部訓令第28号)による。

(警備本部計画)

第16条 警備本部計画に定める事項は、次に掲げるとおりとする。

(1) 幕僚その他警備本部員の差出区分及び所掌事務

(2) 設置場所

(3) 通信連絡の手段

(部隊編成計画)

第17条 部隊編成計画は、警察本部、学校及び署において編成することができる最大規模の部隊(所属警察職員のおおむね3分の2)及び所要の規模の部隊について作成する。

2 前項の編成計画に定める事項は、次に掲げるとおりとする。

(1) 部隊の区分

(2) 部隊長及び部隊員の差出区分

(3) 部隊の装備資器材及び通信機材(以下「装備資器材等」という。)

(部隊運用計画)

第18条 部隊の運用に関する計画は、発生が予想される事案に適合するように作成する。

(基礎計画の修正)

第19条 本部長等は、第14条から前条までの計画を修正する必要があるときは、速やかに修正するものとする。

(装備資器材等の整備)

第20条 本部長等は、平素から装備資器材等を有効活用できるよう整備しておくものとする。

(関係機関との協力)

第21条 本部長等は、関係機関と平素から緊密に連絡するとともに、相互に協力し、警備実施が適切に行われるよう留意しなければならない。

(教養訓練)

第22条 本部長等は、あらゆる機会を活用し、次に掲げる事項について、警備要員に対し、計画的に教養訓練を行うものとする。

(1) 警備関係法令

(2) けん銃、警棒等の操法、装備資器材等の用法、逮捕術、救急法その他警備要員として必要な技術

(3) 部隊要員の招集、部隊編成及び部隊活動

第4章 警備実施

第1節 通則

(警備実施の種別)

第23条 警備実施の種別は、次に掲げるとおりとする。

(1) 治安警備 各種社会運動に伴って犯罪が発生し、又は発生するおそれがある場合において、主として部隊活動により犯罪の予防及び鎮圧を行う警備活動をいう。

(2) 災害警備 台風、地震等の自然災害若しくは人為的原因により生ずる特殊災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、主として部隊活動により、被害の発生を防止し、又は拡大を防止するために住民の避難、誘導及び救助並びに犯罪の予防、交通規制等を行う警備活動をいう。

(3) 雑踏警備 祭礼、花火大会、興行競技等の開催で特定の場所に多数人が一時的に集合することにより、事故若しくは混乱が発生し、又は発生するおそれがある場合において、主として部隊活動により事故又は紛争等を防止するため、混雑緩和及び犯罪の予防、交通規制等を行う警備活動をいう。

(実施計画の作成)

第24条 本部長等は、事案が発生し、又は発生しようとするときは、情勢判断に基づき、基礎計画を活用して警備方針を定め、速やかに、具体的な実施計画を作成するものとする。

2 実施計画は、事態の変化に応じて、必要な補正を加えるものとする。

(実地調査)

第25条 本部長等は、前条に規定する実施計画の作成に当たっては、事案の発生が予想される場所について、次に掲げる事項を実地に調査するものとする。

(1) 警備本部設置の場所

(2) 部隊輸送の経路、集結、待機場所等

(3) 医療救護施設及び避難場所等

(4) 現場並びに付近の地形及び地物

(5) 建物又は施設の構造、収容能力、所有者及び管理者並びに行事の主催者

(6) 河川、橋、崖その他危険のおそれのある場所

(7) 現場周辺の交通機関、交通量及び道路の幅員並びに照明の有無

(8) 石、鉄片、棒等相手方に利用されるおそれのある器物の有無

(9) 前各号のほか、警備実施に必要な事項

(実施計画の内容)

第26条 実施計画に定める事項は、次に掲げるとおりとする。

(1) 警備体制

 警備本部の組織及び運用

 部隊編成及び部隊運用

 服装及び装備資器材等

 通信連絡の方法

(2) 警備活動上の留意事項

(3) 前2号のほか、警備実施に必要な事項

(実施計画作成上の留意事項)

第27条 本部長等は、実施計画の作成に当たっては、事案の規模、性格、態様及び予想される事案の見通しなどを総合的に判断し、かつ、過去の警備教訓等を活用して、弾力性のある計画を策定するものとする。

(援助要請)

第28条 署長は、警備実施において部隊の援助を必要とするときは、おおむね次に掲げる事項を明らかにして、本部長に要請するものとする。

(1) 援助を必要とする理由及び援助部隊の任務

(2) 援助部隊の階級別人員、服装、携行品等

(3) 援助部隊の到着希望日時、場所及び援助期間

(4) その他必要な事項

2 署長は、施設又は装備資器材等の援助を必要とする場合は、次に掲げる事項を明らかにして、本部長に要請するものとする。

(1) 援助を必要とする理由

(2) 援助の期間

(3) 援助を必要とする施設又は装備資器材等の種別、数量並びに受入の日時及び場所

(4) その他必要な事項

3 署長は、特に急を要するときは、直接関係署長に部隊の援助要求を行うことができる。この場合は、事後速やかに、本部長に報告するものとする。

(応援派遣)

第29条 応援派遣は、本部長の命令により行う。

2 前条第3項の援助要求を受けた署長は、速やかに、所要の部隊を派遣しなければならない。

3 応援派遣された警備部隊は、派遣先の指揮系統に従い警備活動を行うものとする。

(部隊運用の基本)

第30条 警備実施に当たっては、状況を総合的に判断して警備力の重点的運用に努めるとともに、不測の事態又は事態の推移に即応し得るよう所要の予備隊を確保する。

2 警備実施が長時日にわたる場合には、部隊の交替又は援助が適切に行われるよう留意する。

(部隊運用上の留意事項)

第31条 警備実施現場における部隊の運用については、次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 部隊を待機させる場合は、行動開始に便利な場所を選び、かつ、待機中は常に状況の推移に注意して、これに即応し得る態勢を確保すること。

(2) 現場において任務の異なった部隊が活動する場合は、相互の連携を確保すること。

(3) 特科部隊が活動する場合は、状況により所要の援護を行うこと。

(通信連絡の確保)

第32条 警備実施に当たっては、所要の通信連絡の手段を確保するとともに、当該通信連絡の系統及び手段方法を適切にし、状況により通信統制を行う。

(給養及び補給の確保)

第33条 警備実施に当たっては、給養及び装備資器材等の補給について、所要の措置を講ずる。

(記録)

第34条 警備実施に当たっては、事案の概要、部隊の運用状況その他参考となるべき事項を記録する。

(警備要員の基本的な心構え)

第35条 警備要員は、警備実施に当たり、自己の任務を的確には握して、警備実施の目的達成に努めるとともに、当面する事態に惑わされることなく、沈着冷静に活動しなければならない。

2 警備要員は、警備実施に必要な法令を活用し、状況の推移に応じて適法かつ妥当な措置をとらなければならない。

(不測の事態に対する応急措置)

第36条 警備要員は、警備実施に当たり、不測の事態が発生して急速な措置を要し、指揮を受けるいとまがない場合は、自己の判断により所要の応急措置をとり、事後速やかに、状況を報告して指揮を受けなければならない。

(警備本部長及び部隊長の留意事項)

第37条 警備本部長及び部隊長は、警備実施に当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 常に冷静、沈着に状況判断を行うこと。

(2) 部下を確実に掌握すること。

(3) 命令は、状況に即して具体的かつ明確に与えるとともに、その遂行状況を確認すること。

(4) 事案の進展状況、部隊の運用その他必要と認める事項を積極的に報告し、又は連絡すること。

(5) 給養及び補給の確保を図ること。

(6) 広報を行い、報道機関及び公衆の理解協力を得ること。

(警備本部員及び部隊本部員の留意事項)

第38条 幕僚その他の警備本部員又は部隊本部員は、警備実施に当たり、その所掌事務に関し、積極的に意見を具申して、警備本部長又は部隊長を補佐しなければならない。

(部隊員の留意事項)

第39条 部隊員は、警備実施に当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 積極的に部隊長の掌握下に加わること。

(2) 命令の内容を確実に把握するとともに、その遂行状況を適時、積極的に報告すること。

(3) 相互に連携し、協力すること。

(4) 部隊の規律を厳守すること。

(部隊の撤収)

第40条 警備本部長又は部隊長は、事案収拾後、必要以上に部隊を残留させないよう配慮しなければならない。

第2節 治安警備実施

(基本方針)

第41条 治安警備実施においては、実施計画に基づき、情報収集、広報、検問、実力規制、現行犯逮捕その他所要の措置を講じて、公安を維持する。

(事前の措置)

第42条 警備犯罪が発生しようとするときは、次に掲げる措置をとらなければならない。

(1) 情報の収集

(2) 実地調査

(3) 検問

(4) 交通規制

(5) 広報

(6) 警告

(実力規制の留意事項)

第43条 実力規制に当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 事態に応じ、適切かつ妥当な方法によること。

(2) 危害を防止すること。

(現行犯逮捕の留意事項)

第44条 現行犯逮捕に当たっては、次に掲げる事項について留意しなければならない。

(1) 被疑者及びその犯行を確認し、適時、適切な方法によること。

(2) 証拠資料の収集保全、参考人の確保等の措置をとること。

(事後の措置)

第45条 治安警備実施終了後においては、全般の情勢を把握し、状況により広報、交通規制その他の所要の措置をとらなければならない。

第3節 災害警備実施

(基本方針)

第46条 災害警備実施においては、実施計画に基づき、災害情報の収集、災害警報の伝達、避難、広報、救護、交通規制、犯罪の予防その他の所要の措置を講じて、公安を維持する。

(事前の措置)

第47条 災害が発生しようとするときは、次に掲げる措置をとらなければならない。

(1) 情報の収集

(2) 実地調査

(3) 避難措置

(4) 交通規制

(5) 広報

(災害発生時の措置)

第48条 災害が発生したときは、次に掲げる措置をとらなければならない。

(1) 避難措置

(2) 人命救助

(3) 交通規制

(4) 情報の収集

(5) 犯罪の予防取締り

(6) 死体の検視

(7) 広報

第4節 雑踏警備実施

(基本方針)

第49条 雑踏警備実施においては、実施計画に基づき、交通規制、広報、実力規制その他の所要の措置を講じて、公安を維持する。

(事前の措置)

第50条 雑踏事故の発生が予想されるときは、次に掲げる措置をとらなければならない。

(1) 行事主催者その他の関係者との連絡

(2) 実地調査

(3) 消防機関、輸送機関その他の関係機関との協力

(4) 交通規制

(5) 広報

(雑踏事故発生時の措置)

第51条 雑踏事故が発生したときは、次に掲げる措置をとらなければならない。

(1) 負傷者の救護

(2) 交通規制

(3) 広報

第5章 報告

(実施計画の報告)

第52条 署長は、第24条の規定により実施計画を作成し、又は補正したときは、その状況を本部長に報告しなければならない。

(警備本部設置等の報告)

第53条 署長は、第4条の規定により警備本部を設置し、又は解散したときは、本部長に報告しなければならない。

(実施報告)

第54条 署長は、警備実施をしたときは、次に掲げる事項を本部長に報告しなければならない。

(1) 事案の概要及び警備態勢

(2) 部隊の配置運用及び実力行使の状況

(3) 犯罪の発生状況及び現場検挙の状況

(4) 被害及び事故の状況

(5) 受傷者の状況

(6) 武器の使用状況

(7) 施設、装備の損耗状況

(8) 警備実施をめぐる特異動向

(9) 社会的反響の著しいと認められる事案の状況

(10) 警備実施の教訓その他参考事項

附 則

この訓令は、平成17年6月1日から施行する。

愛媛県警備実施要綱

平成17年5月26日 本部訓令第12号

(平成17年6月1日施行)

体系情報
第7編 備/第2章
沿革情報
平成17年5月26日 本部訓令第12号