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第8回「空を飛ぶ金属の塊Vol.1」その2

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さて、機内食も片づけ、食後のワインをいただきながら一服しておりましたところ、私の左脇をつついてくる者がいます。 「はて?5人以外に知り合いなどいないはずだが。」といぶかりながらもそちらに顔を向けると、隣の席の明らかに日本語圏外の住人が微笑みながらこちらを見ています。

「Excuse me ?」これは間違いなくイングリッシュ、私はすかさず微笑み返しで対抗しました。 続けて彼はボディランゲージで、右手の人差し指と中指で何かを挟み口元へ持って行く仕草をしました。 「Sure!」こう言って私は彼にタバコを差し出したのです。 それから私のたどたどしい英語と彼の全くわからない日本語での会話となりました。

人物

彼:「俺は、沖縄のアメリカ軍の軍人で、クリスマス休暇をもらい、家族の待つアメリカに帰るところだ。家は、ロスの北、100キロくらいにある小さい町にある。お前ら、クリスマスだというのにどこへ行くんだ?」
私:「これからとなりのProfessorとシカゴへWind Orchestraの勉強に行くところだ。Mid-west Band Clinicって、知ってるか?」
彼:「何だそれは?まあいいや、タバコくれる?」

私は、面倒になって、空港の免税店で買った貴重なタバコを一箱差し出しました。

私:「for you. (~_~)(これでロスまでもたせろよ。)」
彼:「Thank you! (^0^)/ おまえ、いいやつだ。だから、いいことを教えてやる。実は、この飛行機は飲み物はタダだ。(知ってるよ!)そこで、俺はcocktailを作ることにした。ブラッディ・メアリーって知っているか?今からお前に作ってやる。」

彼はそう言うと、手を挙げてC・Aを呼び、何かを頼みました。

しばらくして出てきたのは、缶のトマトジュースとウォッカのミニチュアボトルでした。それをプラスチックのコップにすべて注ぎ込み、人差し指でかき混ぜて出来上がり。

酒

彼:「for you! さあ、乾杯だ!」

一気に飲み干した彼は、すぐにおかわりを作って、飲んでいました。(ここまでの会話は、文章で書くと2〜3分の出来事のように思えますが、実は1時間くらい経過しています。) そうこうするうちに、機内の照度が落ち、おやすみタイムとなりました。

私の心配をよそに、ジャンボ機は無事ロサンゼルス国際空港に到着しました。例の彼とは機内で別れましたが、にこやかに手を振っている彼の右手には、新品のウォッカのミニチュアボトルが2本握られていました。

さあ、入国審査です。機内食でのやりとりはご存じの通りですが、ここでは気合いを入れ直して、練習してきた「サイトウシングテン云々」を試すことができると、自分の番を心待ちにしていました。そして・・・・・・・・・。

結局、係官は私に一瞥をくれただけで、パスポートに「ドンッ」と判をついて無事通過。会話はまったくありませんでした。

判子

入国審査は終わりましたが、ここからは国内便に乗り換えです。しかし初めてなもので、ゲートがわかりません。時間も迫っています。その時後方から「Yellow line go!」と係官の声。ふと足元を見ると確かに黄色の線が引いてありました。そこをたどっていくと確かに乗り換えゲートの到着、すでに搭乗が始まっていました。ただ日本のように後部座席の人からでなく好き勝手に搭乗していましたので機内は大混雑、定刻を40分超過して出発しました。

私たちが搭乗したロス発シカゴ行きB737は、日本の国内便よりもかなり雑に離陸し、日本ではあり得ないほどの角度で旋回し、エンジン全開一路シカゴへと向かいました。

約4時間のフライトで、雪の舞うシカゴに到着、荷物を受け取り表に出ると、「お疲れ様でした!」と日本語が聞こえました。現地でのガイドは日本人でシカゴ在住の方でした。「今日は温かいですよ。マイナス8度です。じゃあホテルまで案内します。」 我々は、迎えのミニバンに乗り込み、シカゴの中心にある到着、その晩はホテルの部屋で無事到着を祝い日本から持参した赤貝の缶詰で、同室者と杯を交わした次第です。 明日からはクリニックが始まります。その模様は次回ということで・・・・・。

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