○犯罪被害者等早期援助団体に提供する被害者情報取扱要領の制定について

平成26年8月22日

例規警第1022号本部長

各所属長

みだし要領を別添のとおり制定し、平成26年9月10日から施行することとしたので、適正な運用に努められたい。

別添

犯罪被害者等早期援助団体に提供する被害者情報取扱要領

第1 目的

この要領は、犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律(昭和55年法律第36号。以下「法」という。)第23条第1項の規定に基づき公安委員会が指定した犯罪被害者等早期援助団体(以下「早期援助団体」という。)に提供する被害者情報の取扱いに関し必要な事項を定め、もって犯罪被害者支援の適正かつ効果的な推進を図ることを目的とする。

第2 用語の定義

この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 被害者情報 法第23条第4項の規定により早期援助団体に提供する犯罪被害者又はその遺族(以下「犯罪被害者等」という。)の氏名及び住所その他犯罪被害の概要に関する情報をいう。

(2) 情報受理担当者 早期援助団体において被害者情報を受理し得る者として、当該団体が指名した者をいう。

第3 本部情報連絡担当者

1 警察本部に本部情報連絡担当者を置き、犯罪被害者支援室長の職にある者をもって充てる。

2 本部情報連絡担当者は、所属情報連絡担当者、情報受理担当者及び他の都道府県警察の被害者支援担当部門と連携し、被害者情報の提供及び受理等を適正かつ迅速に行うための事務を処理するものとする。

第4 所属情報連絡担当者

1 署及び高速道路交通警察隊に所属情報連絡担当者を置き、署にあっては警務課長の職にある者を、高速道路交通警察隊にあっては副隊長の職にある者をもって充てる。

2 所属情報連絡担当者は、署長又は高速道路交通警察隊長(以下「署長等」という。)の指揮を受け、早期援助団体に対する被害者情報の提供及び受理等を適正かつ迅速に行うための事務を処理するものとする。

第5 早期援助団体に対する被害者情報の提供

1 情報提供対象事件

早期援助団体への情報提供対象事件は、別表のとおりとする。

2 提供する被害者情報の内容

提供する被害者情報は、個人情報である犯罪被害者等の氏名、住所、生年月日及び連絡先、犯罪の発生日時及び発生場所、被害の内容等とするが、犯罪被害者等が希望する支援の内容等によって提供する情報を選別する必要があることから、次項第3号に規定する事項に配意し、個別に判断するものとする。

なお、被害者情報のうち、捜査その他の警察業務若しくは公判に支障を及ぼし、又は関係者の名誉その他権利利益を不当に侵害するおそれがあるものは、提供してはならない。

3 被害者情報の提供に伴う犯罪被害者等への説明

署長等は、被害の状況、犯罪被害者等の心身の状況等から早期援助団体による支援の必要性を認めた場合又は早期援助団体が支援を行うことが効果的であると認めた場合は、犯罪被害者等に対して次に掲げる事項を説明するものとする。この場合において、犯罪被害者等が未成年者又は適切な判断ができない状態にある者(以下「未成年者等」という。)であるときは、法定代理人等に対しても説明しなければならない。

(1) 早期援助団体が提供できる支援の具体的内容に関すること。

(2) 早期援助団体が公安委員会から指定された法人であり、法により当該団体の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者に守秘義務が課せられていること。

(3) 早期援助団体に対する被害者情報の提供は、犯罪被害者等が被害の概要を自ら繰り返し説明することにより受ける精神的負担の軽減のため及び早期援助団体が犯罪被害者等に対する必要な支援の内容、体制等を判断するために必要であること。

4 犯罪被害者等からの同意の確認

署長等は、次に掲げる方法により、犯罪被害者等から早期援助団体に被害者情報を提供することについての同意の確認を行うものとする。

(1) 原則として犯罪被害者等(犯罪被害者等が未成年者等の場合は、本人及び法定代理人等)から犯罪被害者等同意書(様式1)を徴すること。ただし、犯罪被害者等同意書を徴することが困難な場合で、口頭等により同意を得たときは、その経過を被害者情報提供票(様式2)に記載し、明らかにしておくこと。

(2) 同一の犯罪被害者等に関する被害者情報を2回以上にわたり提供する場合は、その都度、前号に規定する方法により当該犯罪被害者等の同意を得ること。

5 犯罪被害者等から同意が得られた場合の措置

犯罪被害者等から早期援助団体に被害者情報を提供することについての同意が得られた場合は、次に掲げる措置を行うものとする。

(1) 署長等は、所属ごとの整理番号を付した被害者情報提供票を作成し、同票及び犯罪被害者等同意書の写しを本部情報連絡担当者を経由して警察本部警務課長に送付するとともに、その経緯を被害者情報管理簿(所属用)(様式3)に記載するものとする。

(2) 前号の規定による送付を受けた警察本部警務課長は、送付書類の内容を審査した上、被害者情報提供票の写しを情報受理担当者に送付して情報提供を行うとともに、その経過を署長等に連絡し、被害者情報管理簿(本部用)(様式4)に記載するものとする。他の都道府県警察から被害者情報の提供を受けたときも同様とする。

第6 他の都道府県の早期援助団体に対する被害者情報の提供

警察本部警務課長は、他の都道府県の早期援助団体に被害者情報を提供する場合は、当該早期援助団体又は他の都道府県警察の被害者支援担当部門に対して当該早期援助団体が提供できる支援の具体的内容等を確認し、犯罪被害者等に必要な説明を行うとともに、第5に規定する手続に準じて、当該早期援助団体に情報提供を行うものとする。

第7 報告等

署長等は、次に掲げるときは、速やかに、早期援助団体支援活動報告書(様式5)により本部情報連絡担当者を経由して警察本部警務課長に報告するものとする。この場合において、警察本部警務課長は、重要又は特異な案件については本部長に報告しなければならない。

(1) 犯罪被害者等から早期援助団体の支援活動に対する苦情等を把握したとき。

(2) 早期援助団体の情報の不正な取扱いを把握したとき。

(3) その他早期援助団体が行う支援活動に関し特異事項を把握したとき。

別表

早期援助団体への情報提供対象事件

対象事件

被害者が死亡した事件

殺人、強盗殺人等のほか、傷害致死、強盗致死、強姦致死等の結果的加重犯において致死の結果を生じたもの

性犯罪事件

強姦、準強姦、集団強姦、強姦致傷及び強盗強姦(未遂を含む。)

強制わいせつ、準強制わいせつ及び強制わいせつ致傷(未遂を含む。)

その他の身体犯罪

○ 殺人未遂

○ 全治1か月以上の傷害

○ 略取、誘拐及び人身売買(未遂を含む。)

○ 逮捕及び監禁

○ 上記に掲げるもののほか、結果的加重犯における全治1か月以上の致傷罪(交通事故事件を除く。)

危険運転致死傷等事件

その他署長等が必要と認めた事件(法に定める犯罪被害以外の事件及び事故のうち、署長等が早期援助団体による支援が必要と認めたものをいう。)

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犯罪被害者等早期援助団体に提供する被害者情報取扱要領の制定について

平成26年8月22日 例規警第1022号

(平成26年9月10日施行)

体系情報
第3編 務/第1章 務/第14節 犯罪被害者支援
沿革情報
平成26年8月22日 例規警第1022号