○災害月報の報告について

昭和41年1月21日

例規外第2号警察本部長

各警察署長

災害月報および警備訓練月報は、昭和34年1月31日付ら秘第11号「警備実施関係統計月報の一部改正ならびに警備実施事案調査表の作成について」によつて処理されてきたところであるが、このたび治安警備実施関係統計が全面改正されたので前記例規を廃止し、災害月報について、昭和41年1月分から下記要領により報告されたい。

1 報告対象

警備実施活動の有無に関わらず、災害により発生した毎月の被害の状況

2 報告期日

翌月5日必着

3 報告様式

別記様式のとおり。

4 報告方法

警備課長あてに、文書番号を付さない通達形式の送付書に添えて報告するものとする。ただし、被害がない場合にあっては、その旨を電話で報告すること。

5 作成要領

(1) 「被害種別」欄について

ア 「人的被害」欄

(ア) 「死者」欄

死者数は死体を確認した者または死体を確認することはできないが、死亡したことが確実であるものについて記入する。

(イ) 「負傷者」欄

「重傷」「軽傷」を問わず、災害のため傷痍、疾病にかかり、医師の診断および治療を受ける必要のあるものを記入する。爾後の詳報で負傷者を重軽傷者に区別する場合は、「軽傷者」とは短期間(1か月未満)で治癒できる見込みの者を「重傷者」とは、1か月以上の治療を要する者とする。

(ウ) 「行方不明」欄

月報作成の時において所在が不明であり、かつ、死亡した疑のある者を「行方不明」とする。

したがつて、災害が発生した場合行方不明として速報したものについては、月報作成の時、死者または生存者として判明したかどうかを再検討、確認のうえ記入する。

イ 「建物被害」欄

建物については「住家」(全壊より一部破損まで)と「非住家」に大別している。

普通「住家」といえば「人が居住するための建築物」ということになるが、ここで住家という場合は、やや広い意味に解し、ともかく人が起居できる設備がある建物も住家として取り扱うこととする。

「住家」と「非住家」を例示すると次のとおりである。

「住家」に類するもの

官公署庁舎 学校 図書館 神社 仏閣 教会 銀行 公会堂 会社 各事務所 工場 作業場 病院 寄宿舎

「非住家」とするもの

倉庫 土蔵 車庫 納屋 物置

など

「建物被害」については、「棟」を単位として計上する。「棟」とは、建築物の単位で一つの建物をいう。

主屋より延面積の小さい付属物が付着している場合(同一棟でなくとも同じ宅地内にあるもので、非住家に計上するに至らない小さい物置、便所、風呂場、炊事場等)は同一棟とみなす。

渡りろう下のように2以上の主屋に付属しているものは、切半して各々主屋と同一棟とみなす。

(ア) 「全壊」欄

家屋全部が倒壊したもの、外形上は倒壊しないが、大破して改築しなければ居住できないものを記入する。

(イ) 「半壊」欄

被害が甚しいが、補修すれば元通り、再使用できる程度のもの、具体的には主要構造部が20%以上50%まで破損したものを記入する。

(ウ) 「流失」欄

特に説明を要しないと思われる。

(エ) 「全焼」欄

(ア)の「全壊」に準ずる。

(オ) 「半焼」欄

(イ)の「半壊」に準ずる。

(カ) 「床上浸水」欄

人が起居に必要な床上(たたみ、むしろ、ござ等が敷かれているところ)以上に浸水し、日常の生活を営むことができない状態のものを記入する。

(キ) 「床下浸水」欄

「床上浸水」の程度に至らないが、住居内の土間等に浸水した状態のものを記入する。

(ク) 「一部破損」欄

「半壊」「半焼」に至らないものを記入する。ただし、窓ガラス等が数枚破損した程度の軽微な被害は含めないこととする。

(ケ) 「非住家被害」欄

「非住家」の被害について「半壊」「半焼」以上のものについて記入する。

「浸水」については、建物が20%程度以上浸水した場合に記入する。

ウ 「耕地被害」欄

(ア) 「流失埋没」欄

次の場合について、記入する。

a 耕土が流失して、耕土を施さなければ耕作が不能となつた場合

b 砂利等の蓄積のため、これを取り除かなければ耕作が不能となつた場合

c 前記(ア)(イ)の場合で植付作物が流失した場合

(イ) 「冠水」欄

作物の尖端が見えなくなる程度およびそれまでに至らないが、浸水のため相当の減収が予想される場合の被害を記入する。

なお、耕地被害の計上単位はヘクタールとし、それ以下は切り捨てる。

エ 「道路損壊」欄

「村道」以上で自動車の通行が不能となつた程度以上のものを記入する。

オ 「橋梁流失」欄

「村道」以上の道路に架設した橋梁について記入する。

カ 「堤防決壊」欄

河川のほか、かんがい池等の決壊についても記入する。ただし、溜池、かんがい用水路の堤防は、その決壊によつて特に重大な被害を伴わないものは記入しない。

キ 「山(がけ)くずれ」欄

「山(がけ)くずれ」によつて復旧工事を必要とするものについて記入する。

ク 「鉄軌道被害」欄

汽車、電車の運行が不能になつた程度の被害か所について記入する。

なお、「鉄橋」の被害は本項に含む。

ケ 「通信施設被害」欄

「通信施設」については、不通になつた「回線」を単位として記入する。

コ 「木材流失」欄

水害等により、流失した木材について「立方米」を単位として記入する。

サ 「山林焼失」欄

「ヘクタール」(ヘクタールに満たないものは切り捨てる)を単位として記入するが、樹木等もなく、被害の軽微なものは記入しない。

シ 「船舶被害」欄

「船舶被害」については、「船舶」「ろかい等による舟」に区分した。

「ろかい等による舟」とは、ヨツト、伝馬船、ボートかいのみをもつて航行する船舟をいい、これ以外のものを「船舶」とする。

(ア) 「沈没」欄

船体が没し、航行不能におちいつた「船舶」について記入する。

(イ) 「流失」欄

「船舶」の所在が不明となつたものについて記入する。

(ウ) 「破損」欄

修理しなければ航行出来ない程度の被害を受けた「船舶」について記入する。

(エ) 「ろかい等による舟」欄

「ろかい等による舟」の「沈没」「流失」「破損」したものについて記入する。

ス 「罹災世帯数」欄

災害により罹災した世帯数を記入する。

「罹災世帯」とは、災害により被害を受け通常の生活を維持することができなくなつた「世帯」で、これを例示するとおおむね次のとおりである。

(ア) 「全壊」「半壊」「流失」「全焼」「半焼」「床上浸水」により被害を受けた世帯

また、「世帯」とは、受持勤務員の作成する案内簿による世帯をいう。

セ 「罹災者概数」欄

災害により通常の生活を維持することのできなくなつた者を記入する。

(ア) 「死者」「行方不明者」「負傷者」

(イ) 前記スの罹災世帯の者

ソ 「出動警察官数」欄

被害が発生し、災害警備に従事した警察官の数を記入する。(単に招集待機したものは含まない。)

タ 「被害発生日」欄

事故災害が発生した主たる日を「被害発生日」として記入する。

なお、火災のように1か月に数件発生し、記載することができない場合は、代表的な大きいものについて記入する。

(2) 「災害種別」欄について

ア 災害種別と被害の計上

災害により被害が発生した場合は、原則としてその被害を発生させた主たる災害種別欄に計上する。ただし、

(ア) 「台風」に伴う「大雨」、「高潮」については、その被害は「台風」欄に計上し、発生件数は「台風」1件とする。

(イ) 「台風」来襲時における大火については、「火災」欄に計上し、備考に注記する。

この場合の発生件数は、「台風」1件(被害があつた場合)「火災」1件とする。

(ウ) 「地震」により「津波」が発生した場合、「地震」と「津波」による被害が区別できない場合は、その被害は「地震」欄に計上し、「地震」1件とする。

イ 「台風」欄

「台風」は、台風が本邦に被害を及ぼしたときは、もちろん、その後勢力が弱まり、熱帯性低気圧と呼ばれるものになつてもその被害は本欄に記入する。

「台風」と「大雨」、「高潮」「火災」の関係については、前記アの(ア)、(イ)参照

ウ 「大雨」「強風」「高潮」「地震」「津波」の各欄は、説明を要しないので省略する。

なお、「地震」と「津波」の関係については、前記アの(ウ)参照

エ 「その他」欄

本欄に予想されるものは、火山の噴火によつて発生する事故等が考えられる。「その他」の欄に記入する災害で被害が特に甚大なものについては備考欄に注記する。

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災害月報の報告について

昭和41年1月21日 例規外第2号

(平成14年12月1日施行)

体系情報
第7編 備/第2章
沿革情報
昭和41年1月21日 例規外第2号
平成元年3月 例規情管第14号
平成14年12月 例規総第58号