○地域警察官による高齢者保護活動の推進要領について

平成5年3月17日

例規地第9号本部長

各所属長

みだしのことについて、平成5年4月1日から下記により行うこととしたので、管内の実態に即した効果的な施策を講じ、実効があがるように努められたい。

なお、独居老人等の実態把握と保護措置について(昭和46年1月18日付け例規外第64号)は廃止する。

1 趣旨

この要領は、地域警察が常に地域住民に密着した活動を行い、住民の日常生活の安全と平穏を守ることを任務とすることにかんがみ、地域警察官がその勤務を通じて、管内の高齢者(おおむね65歳以上の者をいう。以下同じ。)及びその生活実態、要望・意見等を十分把握し、生活実態等に応じたきめ細かな世話活動その他の保護活動等を推進するため、必要な事項を定めるものとする。

2 把握すべき高齢者等

(1) 独居高齢者(一人暮しで年齢65歳以上の者)

(2) 高齢者世帯(共に年齢65歳以上の夫婦、親子、兄弟姉妹、他人同士等の世帯)

(3) 要保護高齢者(世帯)(独居高齢者及び高齢者世帯のうち、次に掲げる事項を勘案して保護を行うことが必要であると認められるもの)

ア 近隣者又は身寄りの者の居住地までの距離、所要時間、音信の状況

イ 健康状態(災害等の発生時における危険回避能力、持病、痴呆症等の有無又はその程度)

ウ 過去における保護歴等

(4) その他要保護高齢者(独居高齢者又は高齢者世帯には該当しないが、前号に掲げる事項を勘案して保護を行うことが必要と認められる者)

3 生活実態等の把握及びその措置

(1) 把握すべき事項

あらゆる地域警察活動を通じ、前項に掲げる高齢者(以下「保護活動対象者」等という。)について、次に掲げる事項を把握するものとする。

ア 居住生活実態

イ 各種要望・意見

ウ 奉仕活動、各種スポーツ、文化活動等社会参加活動の有無

エ 老人クラブ等の高齢者で組織している団体への加入の有無

(2) 把握時の措置

ア 保護対象者一覧表(様式1)を作成し、案内簿の末尾に編てつすること。

イ 保護活動対象者から要望・意見等を聴取した場合は、速やかに適切な措置を講じるとともに、その旨を地域情報で報告すること。

4 保護活動等の推進

(1) 訪問による世話活動等の推進

ア 訪問による世話活動

把握した保護活動対象者宅へは、巡回連絡等を通じて計画的かつ積極的に訪問し、各種の世話活動を行うものとする。この場合においては、要望・意見等を十分に汲み取り、その悩みや不安感等を取り除くとともに、その生活実態等に応じて緊急時における連絡方法の教示、犯罪や事故の防止のための指導を行うものとする。

イ 関係機関又は親族等に対する通知

保護対象者を訪問したときは、その時の様子を努めて関係機関に連絡し、又は親族等に対し訪問通信(様式2)により通知するものとする。

(2) 各種街頭活動における保護の推進

高齢者は、一般的に肉体的機能や判断力が低下しているので、屋外等における単独行動の際には、事故・事件に遭遇する危険性が高いことから、警ら、警戒等のあらゆる街頭活動を通じて、交通事故、火災、水難等各種の災害事故等の被害防止のための、具体的な指導・助言等を行うものとする。

(3) 近隣協力者等の設定による応急の救護

保護活動対象者に係る事故・事件等の緊急の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合に通報、応急の救護措置等が講ぜられるようにするため、自治会役員、民生委員、保護活動対象者の近隣居住者等へ協力を依頼しておくものとする。

(4) 社会参加の促進

保護活動対象者の年齢、健康状態、生活実態等から社会参加することが望ましい者に対しては、そのものの意思等を勘案して、地域における地域安全活動、交通安全活動等への積極的な参加を促すものとする。

5 広報啓発活動の推進

(1) 高齢者に対する広報啓発活動の推進

高齢者向けの記事を登載した交番・駐在所広報紙の発行に努めるほか、高齢者が参加する防犯、交通教室等の各種会合に地域警察官を積極的に出席させ、身近な犯罪や交通事故等の予防対策、高齢者の地域活動事例等の紹介及び社会参加活動への参加の呼びかけ等広報啓発活動を積極的に推進するものとする。

(2) 地域住民に対する広報啓発活動の推進

交番・駐在所広報紙のほか、市町の広報紙等あらゆる広報媒体を活用するとともに、各種会合等に出席して警察が行う高齢者保護活動の事例を紹介し、当該活動の理解と協力が得られるように努めるものとする。

6 施策の総合性への配意

(1) 地域警察各活動単位の相互の連携

自動車警ら係員による警ら活動を通じての保護活動及び通信指令課や電話で受理した困りごと相談等を交番・駐在所勤務員に通報する等により地域警察として一体的な活動の推進を図るものとする。

(2) 他の警察部門との連携の確保

他の警察部門と積極的に情報交換を行うほか、他の警察部門に引き継ぎ、又は他の警察部門と共同で実施する必要がある事項については、当該部門と連携し総合的に推進するものとする。

(3) 関係機関との連携

高齢者の福祉活動に携わっている地方公共団体、老人クラブ、婦人会等の関係機関・団体と連携を密にし、高齢者保護活動の推進に努めるものとする。

7 適正な実績評価

保護活動対象者に対する保護活動は、地道な活動であることから、地域警察官個々の活動実態を的確に把握し、適正な評価に努めるとともに、適時適切な賞揚を行い、当該活動に対する地域警察官の士気の高揚に努めるものとする。

8 実施上の留意事項

(1) 保護活動対象者に対する訪問にあたっては、形式に流れることなく、対象者の立場に立ったきめ細かい保護活動等を行うよう配意すること。

(2) 各種の診断、指導にあたっては、不必要に私生活に立ち入ることのないよう注意すること。

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地域警察官による高齢者保護活動の推進要領について

平成5年3月17日 例規地第9号

(平成23年3月1日施行)

体系情報
第4編 生活安全/第2章 域/第2節 活動要領
沿革情報
平成5年3月17日 例規地第9号
平成6年10月 例規警第38号
平成17年4月 例規警第11号
平成23年3月 例規警第437号