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第12回「空を飛ぶ金属の塊Vol.2」その3

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王宮でのサロンコンサートは19時からですので、昼は観光客気分でモーツアルトやベートーベンに会いに行ってきました。そういえば、キンキラキンのヨハンもいたような気がします。
そして、豪奢なシェーンブルン宮殿を見学、駐車場には観光バスが何十台も停まっています。宮殿内は大渋滞、人混みを避けつつ駆け足で見学、入口脇のカフェでエスプレッソをいただき、早々に退散しました。
シュテファン大聖堂を見学した際には、表に停まっていた馬車に乗って街中を散策しましたが、御者のおじさんのドイツ語の説明を聞いて、ガイドブックを日本語で読み上げる変則観光でした。

バスバスバス

そうこうしているうちに日も暮れて、サロンコンサートの時間です。
しかし、王宮に行こうとホテルからタクシーに乗ったところ、「どの会場だ?」と運転手が聞いてきます????
実は、王宮には何か所もコンサート会場があって、車を着ける場所が違うとのこと。こちらもチケットを見せたりしたのですが、さっぱりわかりません。とりあえずどこでもいいから着けてくれ、ということになり到着。入口の係員にチケットを見せると、ここではないということでしたが、その係員が会場を教えてくれたおかげでぎりぎり間に合った次第です。

200人くらい収容の小さなサロンでしたが、天井も高くよく響きました。楽団は12人編成、パーカッションは1名です。でも、シュトラウスの「こうもり序曲」も小編成とは思えないほどの演奏でした。途中歌唱有り、ダンス有りの2時間、堪能させて頂きました。

食事

そしてお待ちかねの夕食タイム!
王宮の弾薬庫を改造したレストランでシュニッツェルやワインを楽しみつつ、コンサートの余韻に浸っておりますと、奥のテーブルが盛り上がっています。10人くらいの団体で、大きな声で大合唱中。私たちのテーブル担当のおばあさんに「あれ、何?」と聞くと、おばあさん曰く「イ○リア人の団体ですじゃ。あいつらは声がでかいし、料理はあまり注文しないで歌ばっかり歌っとる。何が楽しいのか分からん!」とちょっと不機嫌。実際とても声が大きく響きが良いので、石造りのレストランはまるでコンサートホールです。最初は、『ウィーンでカンツォーネも有りかな』と思っていましたがいつまでたっても歌っています。(よっぽど歌好きなのか、お小遣いが少ないのか)

このままでは、ずっとカンツォーネ漬けです。何とかもう少し小さい声で歌ってほしいとは思いましたが、肝心のイタリア語が分かりません。その時誰かが「“ピアニッシモ”って言えばいいんじゃないか?」と奇跡的発言です。みんな口をそろえて「それは絶対通じる!」……。 しかし、誰が猫に鈴を着けるネズミ役をやるのか?順当に行けば一番立場の弱い者、つまり一番年下が犠牲者になります。

ネズミ

私は下から2番目でしたので安心していましたが、ふと彼を見ると先程のおばあさんを手招き中。まさか!こいつに敬老精神はないのか?こんな小さな弱そうなご老人を、犠牲にしていいのか。日本人の武士道はどこへ行ったのか!と思っている内に、彼はおばあさんに耳打ち。おばあさんはニコッと笑顔で「ヤー」とひと言、テーブルを離れていきます。 ああ、まさにおばあさんは風前の灯火、嘆かわしきは地に落ちた武士道精神、明治は遠くなりにけり・・・。

そして数分後、おばあさんはチェックを持って登場。彼はさっさと支払いを済ませて「さあ出ましょうか。」
すわっ!敵前逃亡か!!!私は仕方なくこう言いました。「ごちそうさま。」・・・・・・。

こうして私たちは無事カンツォーネ軍を回避し母港(ホテル)へと帰港したのでした。

今日の格言!「君子危うきに近寄らず」

さて、明日は列車に乗って、ハンガリーへ向かいます。おやすみなさい・・・・・・・・・。

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