○災害報告要領について

昭和50年5月7日

例規外第7号警察本部長

各警察署長

このたび警察庁において災害警備実施を的確に運用するとともに、事務の効率化をはかるため、「災害警備実施報告要領」が制定されたので、今後は下記要領により報告されたい。

なお、昭和39年9月21日付外第82号「災害報告要領について」昭和50年3月28日付外第3号「山岳遭難事故及び水難事故の報告要領について」の例規は廃止する。

1 災害の種別

次の各号に掲げる原因により発生する被害

(1) 台風

(2) 大雨

(3) 強風

(4) 高潮

(5) 地震

(6) 津波

(7) 火災

(8) 落雷

(9) 降雪

(10) 広義の交通事故

ア 航空

イ 船舶(海難事故)

ウ 陸上(列車事故等)

(11) 山の遭難

(12) 落盤、山崩れ

(13) 爆発物による爆発

(14) 水難

(15) その他これらに準ずるもの

2 災害報告の種類

災害報告は、速報および総括報告とする。

3 速報

(1) 速報事項

ア 速報は、次に掲げる事項について行う。

(ア) 災害の原因等

災害の原因およびおもな地域における降雨量、風速、震度、波の高さ、警報発令の有無等

(イ) 災害発生の日時

(ウ) 災害発生の場所または地域

行政区画による場所または地域

(エ) 災害の状況

災害の規模、態様、将来の見透し等

(オ) 警察措置の概要

a 警察本部設置の状況

日時、場所、規模等

b 部隊の招集(参集)および編成の状況

c 部隊および装備資器材等の運用状況

災害警備実施に従事している部隊の運用状況および装備資器材等の使用状況ならびに部隊、装備資器材の援助の必要の有無

d 災害警備実施活動の概要

(a) 人命救助(救出)活動(関係機関と協力して行った活動を含む。)

(b) 避難の措置

警察官が行った避難のための立退きの指示または警告の状況および市町長等が行った避難のための立退きの指示等にもとづく避難誘導措置の概要

(c) 交通の確保(規制)活動

(d) 広報活動

(e) 防犯活動

(f) その他の警備実施活動

(カ) 避難の状況

避難した日時、避難の区別(自発的避難又は勧告指示もしくは警告による避難の別)避難した地域および世帯数、人員、避難先、避難の理由等。

(キ) 被害の概要

a 管内の被害発生状況等

別表様式による。

b 主要な被害状況

次に掲げる被害については、その状況の六何の原則により報告すること。

(a) 死者、行方不明者

(b) 集団的な被害

罹災世帯数および当該市、町、部落等の全世帯数に対する百分率

(c) 主要交通機関の被害

鉄軌道および主要幹線道路の被害、不通の状況および復旧見込等

(d) おもな建造物の被害

官公庁、文化財等重要または著名な建造物の被害

(e) その他特異な被害

c 警察関係の被害状況

(a) 警察職員、家族の死傷

警察職員の所属、官職、氏名、年令(家族の場合は、警察職員との続柄、氏名、年令)被害の日時、場所、被害の状況、負傷者の場合は、部位および治ゆ見込

(b) 警察施設関係の被害状況

警察機関の建造物(警察職員の住宅を含む。)で床上浸水、半壊、半焼以上の被害をうけたものについて、施設名、原因、被害の程度、応急措置および執務の状況等

(ク) 治安状況等

罹災地における犯罪の発生状況、物資の欠乏等に起因する民心の動向、流言、飛語の状況等を治安維持の面から具体的に報告する。

(ケ) その他

災害対策本部の設置(設置の日時、場所)、災害救助法の適用(適用の日時、適用の地域)または適用の見込等を報告する。

イ 速報は、別記様式1~4および6~7による。

なお1の(7)~(15)にかかる被害(事故)のうち、次の各号の一に該当するものについては、別記様式7の項目により速報すること。

(ア) 死亡または行方不明あわせて10名以上におよぶとき

(イ) 死亡、行方不明、負傷または発病をあわせて20名以上になるとき

(ウ) 国または地方の要人その他知名人に関するもの

(エ) 被災が重要な官公庁、学校、文化財等の重要または著名な建造物におよぶもの

(オ) 被災者の救助のため2個分隊以上の警察官、自衛隊または消防団(ただし、消防団については、火災出動または救急車出動の場合を除く。)が出動したもの

(カ) その他事故の性質からみて、大きな社会的反響が予想されるもの

ウ 台風、大雨等災害により死者または行方不明等の災害が発生したときは

(ア) 死者、行方不明となった者は住所、職業、氏名、年令、性別

(イ) 被害発生日時、場所、原因等

(ウ) 被害現場付近の降雨量等

(エ) 被害発生場所は、過去に溢水、がけくずれ等の有無および危険か所として指定の有無

(オ) 被災現場付近の住家形成の状況

(カ) 被害発生の概況

(キ) 被害現場に対する警察または他の防災機関が事前にとった措置(警戒避難措置など)

(ク) 被災現場と警察署、交番、駐在所などの距離

(ケ) その他参考事項

について別記様式5および8により行うものとする。

(2) 速報の要領

ア 前項に掲げる速報事項のうち、報告現在時までに判明したものを有線または無線電話により報告し、その後判明した事項を逐次追報する。

イ 速報が2報以上にわたるときは、既報との関連をじゅうぶん考慮し、第1報から一連番号を付し、報告現在日時を明らかにする。

4 総括報告

被害甚大な特異災害または特に指示した場合は、次の事項を報告するものとする。

(1) 災害の原因等

(2) 災害の始期および終期

(3) 災害発生の場所または地域

(4) 被害の概要

(5) 警察措置の概要

(6) 顕著な災害警備実施活動

(7) 災害警備実施活動に対する世論

(8) 反省、教訓事項

(9) その他参考事項

5 総括報告の要領

(1) 報告事項(1)~(5)については、前記4(速報事項)により報告した事項を総括して報告し、必要により写真図面を添付する。

(2) 報告事項(6)は特に成果をあげた部隊および警察職員個人の活動を報告する。

(3) 報告事項(7)は警察活動に対する罹災地の一般世論を報告する。

(4) 報告事項(8)は、当該災害警備実施を通じて災害に対する平素の措置、事前の措置、災害発生時および災害発生後の措置等災害警備実施全般について反省検討し、災害警備実施活動上の指針となる反省教訓事項を報告する。

6 報告先

別表1に定める災害速報範囲にあっては地域課長、それ以外の範囲にあっては警備課長

別表1

災害速報範囲

災害種別

範囲

備考

(被害判定基準、その他)

火災

爆発物、落雷以外による火災

建物被害で全焼とは、主要構造物の50%以上が焼損したもの。半焼とは20%以上50%まで、一部破損とは20%以下をいう。(ただし、窓ガラス破損等は除く。)

落雷

落雷に起因する被害

建物被害の判定基準、同上

降雪

なだれ

雪による被害のうち、なだれによるもの


その他

雪による被害のうち、なだれ以外によるもの


広義の交通

航空

航空機、グライダー等の飛行(滑走)中の事故によるもの


船舶

航行中の船舶の衝突、沈没事故(ボート、ヨット遊び中の事故を除く。)

破損とは、修理しなければ航行できない程度の被害をいう。

陸上

道路交通法第2条第1号に規定されている道路上において、車両、路面電車及び列車の交通によって起された人の死亡又は負傷を伴った事故以外の事故

たとえば、踏切以外の場所での列車転覆、脱線等事故

遊園地等の子どもののりもの(モノレール、ゴンドラ等)による事故等。

山の遭難

登山等(ハイキング、飯盒炊さんを含む。)による遭難転落、スリップ事故で、原因が風水害によらないもの

登山等とは、目的が山登りであると否とを問わない。たとえばきこりが木を伐採に行くため入山し、途中遭難した場合などは、山の遭難として扱う。(ただし、伐採中の事故は「その他」として扱う。)

落盤・山くずれ

自然現象によるもの

火薬類等の爆発によるもの

自然現象であっても、台風、大雨、強風、高潮、地震によるものは除き、復旧工事を必要とするものをいう。

爆発物による爆発

火薬、化学薬品、その他使用法によって爆発するおそれのあるものの爆発によるもの

都市ガス、プロパンガスの爆発はこれにあたる。

建物被害については、火災の被害判定と同じ

水難

事故者の行為を問わない。

河川、海、プール等屋外における事故。(ただし、屋内プールでの事故を含む。)

溺死のみでなく心臓マヒによる場合も含む。

あやまって水死し、あるいはその寸前で救助された事故

殺人、自殺は含まない。

救助され、医師の手当を受けた場合は、傷者として扱う。

その他

上記以外のあらゆる災害に起因する事故

自殺、自然死(病死等)

犯罪による死傷事案に該当せず、かつ上記のいずれにも該当しない場合はすべてこれにあたる。

労災事故の大部分は該当する。

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

災害報告要領について

昭和50年5月7日 例規外第7号

(平成17年4月1日施行)

体系情報
第7編 備/第2章
沿革情報
昭和50年5月7日 例規外第7号
平成元年3月 例規情管第14号
平成4年9月 例規警第30号
平成6年11月 例規地第43号
平成11年12月 例規公第57号
平成14年12月 例規総第58号
平成17年4月 例規警第11号