○安全運転管理者等運用要領の制定について

昭和47年6月2日

例規交企第18号警察本部長

各警察署長

道路交通法の一部を改正する法律(昭和46年法律第98号)、道路交通法施行規則の一部を改正する総理府令(昭和46年総理府令第53号)、愛媛県道路交通規則(昭和47年愛媛県公安委員会規則第2号)の施行により、安全運転管理者に関する規定が改正されたのに伴い、現行の「安全運転管理者制度運用要領」を一部修正するとともに、運用解釈上疑義のあった事項について説明を加えた「安全運転管理者に関する規定の運用要領」を別添のとおり定めたので、本制度の適正かつ効果的運用を図り、交通事故防止体制が確立されるよう格段の配意を願いたい。

この要領の実施に伴い、昭和42年8月16日付交第28号「安全運転管理者制度運用要領について」(例規)は、廃止する。

安全運転管理者等運用要領

第1 趣旨

この要領は、道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第74条の3に規定する安全運転管理者及び副安全運転管理者(以下「安全運転管理者等」という。)の選任、解任その他の運用に関し必要な事項を定めるものとする。

第2 安全運転管理者等の選任義務等

法第74条の3第1項及び第2項並びに道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号。以下「規則」という。)第9条の9の規定の解釈及び運用は、次によることとなっている。

1 自動車の使用者について

「自動車の使用者」とは、当該自動車を使用する権限を有し、かつ現にこれを本来の用い方に従って使用している者をいう。

(1) 「当該自動車を使用する権限を有する者」とは、当該自動車の所有権その他自己のために当該自動車を直接使用管理する権限を有している者をいう。

なお、自動車について割賦売買の契約をし、全額の支払いを終っていないとしても、現に自己のために当該自動車を直接使用管理している実態があれば、ここにいう自動車の使用者に当る。

しかし、リース業者等の貸自動車の所有者は、当該自動車の所有権を有しているとしても、貸自動車を貸すという行為がある以上、当該自動車を直接使用管理しているとは考えられないので、ここにいう使用者は該当しない。

(2) 「その本来の用い方に従って用いる」とは、その自動車を運行の用に供すること、すなわち自動車を人の輸送、貨物の運搬または他の車両をけん引のため用いることをいい、例えば、自動車を一定の場所に常駐させて物品販売したり、喫茶店として営業することを専らにしている場合は含まれない。

(3) 本条において自動車の使用者から、自動車運送事業者及び第二種利用運送事業を経営する者を除いているのは、自動車運送事業者については道路運送法(昭和26年法律第183号)、第二種利用運送事業を経営する者については貨物運送取扱事業法(平成元年法律第82号)の規定により運行管理者を選任することになっており、この運行管理者の行うべき業務には、本条の規定により管理者が行うべき自動車の安全な運転に必要な業務が含まれているからである。

2 自動車の使用の本拠

「自動車の使用の本拠」とは、自動車の使用者が、自動車を使用して活動する拠点をいう。

多数の自動車を使用する者にあっては、地域別に、または職能別に活動集団を分かち、複数の使用の本拠をもっているとみなされることが多い。

たとえば、百貨店、会社、官公庁等については、その支店、営業所、その他内部部局ごとに、それを活用の拠点として自動車が使用される状態になっているならば、それらの部署等は、それぞれ独立の使用の本拠とみなす。

3 安全運転管理者等の要件

安全運転管理者等は、使用者と運転者の中間にあって運転者に対して直接指導監督に当るものであり、運転者に対する安全教育等の業務を適切に行うことができる能力が必要とされることから、十分な要件が要求される。

(1) 年齢は、規則第9条の9第1項第1号及び第2項第1号に規定されており、この要件は絶対的なものである。

(2) 自動車の運転の管理の経験等については、専門的な知識と豊かな経験が必要であることから、一定の要件がきめられている。

ア 「運転の管理」とは、自動車等の運転者に対し、運転について指示、指導又は監督することをいい、この実務の経験の期間は、通算したものでよい。

イ 「運転の経験」とは、単に自動車を運転する資格を有するということばかりでなく、実際に運転していた事実を有することが必要であるが、実際には、運転についての質的な評価はむずかしいので、運用上は運転免許の取得の時からの期間によって判断することになるのは止むを得ない。

ウ 自動車の運転管理に関して公安委員会が行う教習は、愛媛県道路交通規則(昭和47年愛媛県公安委員会規則第2号。以下「県規則」という。)第15条の規定に基づき、自動車の使用者等の申請によって行う。

教習は、1回6時間までとし、申請者数を勘案して、警察本部等において行う。

教習を受ける者の資格は、規則第9条の9第1項第2号の規定により教習を受ける時期において一応自動車の運転の管理に関し、1年以上の経験のあることの必要が考えられるが、教習を受けようとする者の教習を受けるべき時期については、特にふれていないので前述の期間に満たない者であっても、教習を受けることは、差し支えないものと解される。

教習の内容は、

○ 最近における交通事情と安全運転管理者等の責任

○ 法令の知識

○ 運転者管理についての心構えおよび方法

○ 自動車についての知識

○ 交通事故防止対策

等を中心に行うものとする。

エ 公安委員会が安全運転管理者等となろうとする者について、認定の措置をとることができるのは、自動車の使用の本拠において資格を備えた安全運転管理者等を直ちに選任できない場合があることを考慮したためである。

認定を受けようとする者は、県規則第15条の規定に基づき認定申請書を提出しなければならない。

安全運転管理者等として認定を受けようとする者は、次のいずれかに該当する者であって、かつ、規則第9条の9第1項第2号イ及びロのいずれにも該当しないものであること。

(ア) 官公署、会社、事業所等で現に配車係長、自動車係長等の職にある者

(イ) 運輸局、警察等の幹部としての職に3年以上あった者で、自動車又は交通関係の職務に従事した経験がある者

(ウ) 鉄道、自動車会社等の管理的、監督的な地位に3年以上在職した者で、輸送業務に直接従事した経験があり、現に自動車の運転免許を有する者

(エ) 指定自動車教習所、自動車学校等の法令指導員または技能検定員としての経験が2年以上ある者

(オ) その他安全運転管理者等として適当であると認められた者

オ 法第74条の3第6項の規定による命令により解任され、解任された日から2年を経過していない者は、いかなるところにおいても、安全運転管理者等となることはできない。

また、解任された日から2年という期間は、解任された日から起算するものとする。

カ 規則第9条の9第1項第2号ロに該当する者については、安全運転管理者等の資格を欠くとされているのは、このような罪を犯すということが道路交通上危険性が高く、かつ、反社会的な行為であると解されるため、多数の運転者の安全運転管理を行う者としては、ふさわしくないと考えられるからである。

4 安全運転管理者等の選任に当っての留意事項

安全運転管理者等は上述の資格を有する者から選任されることが必要であることはもちろんであるが、更にその者が責任を持って自動車の安全な運転に必要な業務を行うことが要求されるため、使用者が安全運転管理者等を選任するに当っては、使用の本拠における職務上の地位と管理能力を総合的に判断して安全運転管理者等としての適任者を人選するとともに、次のような配慮をするよう指導すること。

(1) 安全運転管理者等の責任を明確にしようとする趣旨にかんがみ、専従的に運転管理に当たる者又は本来の業務が運転管理と密接な関連をもった地位にある者が望ましい。

また、安全運転管理者等としての企画力、指導力、実力等があり、かつ、安全運転についての知識を有していることが必要である。

(2) 使用の本拠ごとの安全運転管理者の数は、原則として1人にすることが望ましい。

もちろん、法律上使用の本拠ごとの安全運転管理者の数を限定していないので1人であることは必要でなく、場合によっては2人以上の者を選任することも考えられるが(例えば隔日勤務体制をとっている職場にあっては、それぞれの業務に1人ずつ置くこと。)、一つの使用の本拠において被安全運転管理者が同一であるのに、複数の安全運転管理者を置くと、安全運転管理者の責任の範囲を不明確にするおそれがあるので適当でない。

(3) 安全運転管理者等が十分に、その業務が遂行できるような部内体制をつくるとともに、その事業所等において、安全運転管理者等の周知を図るようにする。

第3 安全運転管理者等についての届出等

1 選任、解任

自動車の使用者が安全運転管理者等を選任又は解任したときは、県規則第13条に定める様式により、15日以内に使用の本拠地を管轄する警察署長を経由して公安委員会に届け出なければならない。

2 届出書記載事項

(1) 「法人の名称及び代表者の氏名」及び「所在地」の欄は、届出をする義務のある者、すなわち自動車の使用者について記載する。ただし、届出人が個人の場合は、「法人の名称及び代表者の氏名」の欄には氏名を、「所在地」の欄には住所を記載すること。

(2) 「①選任年月日」欄は、実際に選任の効果を生ずることとなる発令の年月日を記載する。

(3) 「安全運転管理者等の氏名及び生年月日」の欄は、戸籍上のものを記載する。

(4) 「④職務上の地位」欄は、安全運転管理者等として選任された者の当該勤務部署における地位、すなわち課長、係長、主任、組長、班長等の地位を記載する。

(車両課長又は○○車庫長等のように具体的に記載する。)

(5) 「⑧使用の本拠」の「所在地」及び「名称」の欄は、自動車の使用の本拠の具体的な所在地及び名称を記載し(例 愛媛県松山市一番町二丁目3番4号、○○株式会社○○営業所)、「業種別」欄は、該当番号を○で囲む(安全運転管理者等選任対象業種別一覧表は、別表のとおり。)。

(6) 安全運転管理者等を解任後、直ちに他の者を安全運転管理者等に選任したときは、「⑪前任者」欄に必要事項を記載することによって解任届を兼ねることができる。

(7) 届け出にあたっては、県規則第13条第4項及び第5項に定める書類を添付しなければならない。

3 届出事項等の変更について

規則第9条の12に規定する安全運転管理者等についての届出事項、すなわち「届出者の氏名又は名称及び住所」、「自動車の使用の本拠の名称及び位置」並びに「安全運転管理者等の氏名及び職務上の地位」について変更があった場合は15日以内に変更届をするよう指導すること。

第4 安全運転管理者証等の取扱い

県規則第14条に定める安全運転管理者証等の取扱いについては、次によること。

1 交付の方法

自動車の使用の本拠の位置を管轄する警察署を経由して、安全運転管理者等に交付する。

2 掲示

事業所等の見やすいところに掲出させる。

3 返納

安全運転管理者等の変更あるいは解任のときは、所轄警察署長を通じ、公安委員会へ返納させる。

第5 教習修了証書等の交付

県規則第15条第2項に定める教習終了証書及び資格認定書の交付については、次によること。

1 教習修了証書

教習修了証書は、教習修了時に教習を修了した者に交付する。

2 資格認定書

資格認定書は、認定申請書を提出した申請者の住所地を管轄する警察署を経由して、認定を受けた者に交付する。

第6 解任命令

法第74条の3第6項の規定は、公安委員会が直接安全運転管理者等を解任することができないため、使用者をして解任させようとするものであり、このことは安全運転管理者等の任務を解くことを命ずるにすぎず、使用者に対し雇用契約等の解除までも命ずる趣旨ではない。

なお、解任命令は、県規則に定める(安全運転管理者・副安全運転管理者)解任命令書(別記様式第19号)による。

別表

安全運転管理者選任対象業種別一覧表

業種別

備考

1 官公署


2 公社公団等

造幣局、国立印刷局、林野庁、公庫、官公立学校を含む

3 農業

果樹、樹園、園芸、畜産、養蚕を含む

4 林業

育林、製薪、木炭製造、木材伐出、狩猟業を含む

5 漁業

水産養殖業を含む

6 鉱業

砂、砂利、玉石採取業を含む

7 建設業

管工事業、さく井工事業、設備工事業を含む

8 製造業


9 卸売、小売業

百貨店を含む

10 不動産業

不動産賃貸業を含む

11 金融保険業

銀行、信託業、証券業を含む

12 運輸業

民営鉄道、水運業、沿海運輸、航空運輸、倉庫業を含む

13 電気ガス業


14 通信業

放送業を含む

15 サービス業

旅館、広告業、各種修理業、映画業、医療保険業、各種学校、経済・文化・政治・労働・社会福祉団体、清掃業、ニュース供給業を含む

16 その他


安全運転管理者等運用要領の制定について

昭和47年6月2日 例規交企第18号

(平成19年9月1日施行)

体系情報
第6編 通/第1章 交通企画/第2節 企画・安全
沿革情報
昭和47年6月2日 例規交企第18号
平成6年10月 例規警第38号
平成7年2月 例規交企第6号/例規生企第6号/例規免管第6号
平成12年10月 例規警第49号
平成14年5月 例規交企第27号
平成18年5月 例規交企第31号
平成19年9月 例規警第1279号