○非常通報装置の設置及び運用要領の制定について

昭和52年12月5日

例規外第20号警察本部長

各部課長

警察学校長

各警察署長

非常通報装置の適正な設置及び効率的な運用を図るため、別添のとおり「非常通報装置の設置及び運用要領」を制定し、昭和52年12月10日から施行することとしたので、次の事項に留意のうえ、事務取扱いに誤りのないようにされたい。

1 解釈及び運用上の留意事項

(1) 通報装置の定義

要領にいう通報装置とは、非常用ボタンを押すと自動的に加入電話回線が通報機の本体に切り替えられ、加入電話で110番をかけたのと同じ状態となり、あらかじめ発信人、所在地等を録音してあるものが、110番受付台に通報できるようになっている通信機器である。したがって、ベル又はブザー方式によって通報する非常警報機等は含まない。

(2) 設置の承認等

従来通報装置の設置は、警察署長への届出によっていたが、近年個人病院、個人会社等で必ずしも通報装置設置の必要性の少ないものもあり、設置施設の増加に伴って取扱い不適切による誤報等の問題も起きているので、適正な設置及び機能の維持管理等その効率的な運用を図るため、届出制を改めてこれを警察本部長の承認制としたものである。

なお、承認申請書記載事項の変更及び通報装置の廃止については届出制とした。

(3) 設置の事前協議

通信指令官又は警察署地域担当課長(以下「通信指令官等」という。)は、通報装置の設置に当たり申請者と事前協議を実施するときは、当該通報装置の設置、運用、防犯及び安全確保に関して、県警察の指導に従う必要があることを十分に説明するものとする。

(4) 承認の対象

通報装置の承認の対象は、次の解釈に基づいて行うこと。

なお、これらの者から申請があった場合、警察署において検討し、疑義のあるものについては、通信指令課長と協議すること。

ア 「金融機関」とは、銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農(漁)協、信託会社、証券会社、保険会社等をいう。

イ 「国又は地方公共団体等が設置する公共的施設」とは、鉄道、路線バス等の交通機関、電話、電報等の通信機関、郵便局、学校、病院、道路公団等をいう。

ウ 「重要防護対象」とは、警衛及び警護対象者の官・公・私邸並びに核物質及び銃砲・火薬類の取扱い施設等をいう。

エ 「その他警察本部長が認める施設」とは、会社、工場、事業所、デパート、ホテル、社寺等で「重要防護対象」に準じた取扱いを必要とする施設等を予想している。

(5) 指導

通信指令官等が設置者に対して行う指導上の留意事項は、おおむね次のとおりとする。

ア 通報装置の使用は、緊急重要事件発生の場合、加入電話による110番の電話使用ができないとき、その他警察へ緊急通報する手段がないときに限り、使用するものであることを設置者に徹底し、厳守させること。

イ 設置者に装置の点検、誤報防止の措置を講じさせるほか、緊急事案発生時における通報装置の取扱いについて指導を行うこと。

2 その他

(1) 通報装置に関する事務は、警察本部にあっては通信指令課、警察署にあっては地域担当課が担当する。

(2) 現に設置されている通報装置は、この要領によって承認されたものとみなし、要領第6第6項の非常通報装置設置者カードを作成整備し、1部を通信指令課長に送付すること。

別添

非常通報装置の設置及び運用要領

第1 趣旨

この要領は、非常通報装置(以下「通報装置」という。)の適正な設置及び効率的な運用を図るため必要な事項を定めるものとする。

第2 通報装置の定義

この要領にいう通報装置とは、自動式電話回線を利用し、非常ボタンを押すと自動的に110番回線に接続して、緊急事案の発生を通信指令課又は通信室に通報する機械装置をいう。

第3 設置の承認

通報装置は、警察本部長(以下「本部長」という。)の承認を受けなければ設置してはならない。

第4 承認の対象

通報装置の設置承認の対象は、県警察の指導に沿った防犯・安全確保のための措置がとられている次に掲げる施設で、かつ、事案が発生した場合、社会に与える影響が大きいと認められるものとする。

1 金融機関

2 国又は地方公共団体等が設置する公共的施設

3 重要防護対象

4 その他本部長が必要と認める施設

第5 通報装置の要件

通報装置は、次に掲げる要件を満たすものとする。

1 センサー等による感知により自動的に通報する装置ではないこと。

2 誤操作による誤報等を防止するための機能及び正常に通報されているか否かを通報者が確認することができる機能を備えた装置であること。

3 通信指令課又は通信室において、通報装置から送信される音声又はデータによる情報を確実に受信し、発信番号通知その他の方法により、当該装置による通報であること及び当該装置による通報の発信地を認識することができる装置であること。

4 通信指令課又は通信室において、逆信、画像その他の方法により、通報装置の周囲の状況を確認することができる装置であること。

5 その他通信指令業務に支障が生じるおそれがないと認められる装置であること。

第6 設置の承認手続

1 設置の承認申請

通報装置を設置する者(以下「設置者」という。)は、あらかじめ十分な時間的余裕をもって、非常通報装置設置承認申請書(様式1。以下「承認申請書」という。)により所轄警察署長(以下「署長」という。)を経て本部長に申請するものとする。

2 申請関係書類の受理

署長は、通報装置設置の承認申請があったときは、次の書類を確認して受理するものとする。

(1) 承認申請書 2部

(2) 現場付近の見取図 2部

(3) 建物の平面図 2部

(4) 通報装置の本体、発報確認ランプ、通報用ボタン、逆信受理電話機及び付加装置の取付位置を表示した平面図 2部

(5) 画像の送信装置の取付位置及び撮影範囲を表示した平面図(画像を伴う通報装置の場合に限る。) 2部

3 調査結果の報告及び承認署長は、承認申請書を受理したときは、非常通報装置設置に関する調査書(様式2。以下「調査書」という。)に定める事項について調査し、承認申請書とともに通信指令課長を経由して本部長に報告し、その承認を受けるものとする。なお、調査時において、設置予定施設が新築等の理由により、調査書の様式に定める事項のすべてについて実地調査ができないときは、当該事項については、青写真、計画書等によって、設置の必要性の有無を判断して調査書を作成報告するものとする。

4 承認書の送付

通信指令課長は、本部長の設置承認の決定があったときは、非常通報装置設置承認書(様式3。以下「承認書」という。)を署長に送付するものとする。

なお、設置不承認の決定があったときは、電話その他適宜の方法で署長及び設置申請者に連絡するものとする。

5 承認書の交付

署長は、送付を受けた承認書を速やかに承認申請者に交付するものとする。この場合、承認申請者に対して、承認条件を厳守するよう指示するものとする。

6 運用開始届等の提出

署長は、設置者が通報装置の運用を開始するときは、その5日前までに非常通報装置運用開始届(様式4)及び非常通報装置設置者カード(様式5)を設置者からそれぞれ2部提出させ、その1部を通信指令課長を経て本部長に報告するものとする。

第7 申請承認事項の変更

署長は、設置者から承認申請書の記載事項又は添付書類(図面)の変更について申出を受けたときは、非常通報装置変更届(様式6)を2部提出させ、その1部を通信指令課長を経て本部長に報告するものとする。

第8 通報装置の廃止

署長は、設置者から通報装置の廃止の申出を受けたときは、当該設置者から非常通報装置廃止届(様式7)を2部提出させ、その1部を通信指令課長を経て本部長に報告するものとする。

第9 その他

1 設置者は、本部長の指示に従い、開通試験を行うものとする。

2 設置者は、通報装置による通報を適切に行い、誤報等を防止するために必要な措置を講じるとともに、通報装置の構造等について十分な知識を有する者の保守点検を受け、その結果を記載した書面を保管しておくものとする。

3 設置者は、通報装置による誤報等があった場合は、当該誤報等の原因を究明し、再発防止のための措置を講じた上、その結果を記載した書面を通信指令課長を経て本部長に提出するものとする。

4 設置者は、設置施設ごとに運用責任者を置き、前3項に規定する事務を行わせるとともに、通報装置の設置及び運用その他設置施設の防犯・安全確保に関して通信指令官又は警察署地域担当課長(以下「通信指令官等」という。)が行う指導に従わせるものとする。

5 本部長は、設置者又は運用責任者が前項の指導に従わない場合は、設置者に対し、当該装置の廃止を求め、設置者がこれに従わない場合は、当該装置による通報には対応することができない旨を通知するものとする。

第10 留意事項

1 通信指令官等は、通報装置に係る申請の内容が最新の情報に更新されているかなど、通報装置の設置状況を定期的に確認し、通報装置による通報に迅速かつ的確に対応することができる体制になっているかなどについて検証するものとする。

2 本部長は、通報装置による通報及び誤報等の件数など、通報装置の運用状況を定期的に確認し、通報装置による通報が適切に行われているか、誤報等の多発により通信指令業務に支障が生じていないかなどについて検証するものとする。

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非常通報装置の設置及び運用要領の制定について

昭和52年12月5日 例規外第20号

(平成26年4月1日施行)

体系情報
第4編 生活安全/第3章 通信指令
沿革情報
昭和52年12月5日 例規外第20号
平成元年3月 例規情管第14号
平成4年9月 例規警第30号
平成11年3月 例規警第20号
平成16年5月 例規地第24号
平成23年3月 例規警第437号
平成26年2月19日 例規通第39号