○市民応接費取扱要領の制定について

平成13年4月1日

例規地第22号本部長

各所属長

所持金の盗難、遺失等により困窮している者に対し、地域警察官又は交番相談員が、市民応接上の必要性から私費を貸与した場合等における当該費用の補てん報償を適正に実施するため、みだし要領を別添のとおり制定し、平成13年4月1日から施行することとしたので、適正な運用に努められたい。

なお、市民応接費の取扱いについて(昭和47年4月17日付け例規外第11号)は、廃止する。

別添

市民応接費取扱要領

1 趣旨

この要領は、地域警察官及び交番相談員(以下「地域警察官等」という。)が職務の遂行上、困窮している者にやむを得ず一時的に私費を貸与した場合等において、当該費用が返済されないときに、当該地域警察官等に対して負担した費用を補てんし、報償するための経費(以下「市民応接費」という。)の取扱いについて必要な事項を定めるものとする。

2 支給対象事案

市民応接費は、次の各号のいずれかに該当する場合に支給するものとする。

(1) 所持金の盗難、遺失等により困窮している者に対し、その者が帰宅等のために必要とする最小限度の交通費等を、やむを得ず私費で貸与したが、貸与した日から起算して15日を経過しても貸与した費用が返済されない場合

(2) 迷い子、行方不明者等の保護活動に際し、人道上の必要性から私費で飲食物を提供した場合(児童福祉法(昭和22年法律第164号)第33条の規定に基づき児童相談所が一時保護した場合及び被保護者に支払能力がある場合を除く。)

(3) その他市民応接の適正を期するために必要な経費を私費で支出した場合

3 支給額

市民応接費の支給額は、地域警察官等が負担した実費相当額とし、原則として1件につき3,000円を限度とする。ただし、当該金額を超えることについてやむを得ない理由があると署長(警察本部にあっては、生活安全部地域課長。以下「署長等」という。)が認めた場合は、この限りでない。

4 取扱責任者

(1) 市民応接費に関する事務を行わせるため、各署及び生活安全部地域課に市民応接費取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置く。

(2) 取扱責任者は、次に掲げる者をもって充てる。

ア 署(松山東署を除く。)にあっては、地域担当課長の職にある者

イ 松山東署にあっては、警部以上の階級にある地域警察官で署長が指定した者

ウ 生活安全部地域課にあっては、警部以上の階級にある警察官で課長が指定した者

5 報告等

(1) 地域警察官等は、市民応接上の必要性から、やむを得ず私費を貸与し、又は私費で飲食物を提供する場合は、電話その他の方法により取扱責任者を経由して署長等に報告し、承認を受けなければならない。ただし、夜間、休日等で事前に承認を受けることができないとき、又は緊急やむを得ないときは、事後速やかに、承認を受けるものとする。

(2) 地域警察官等は、私費を貸与し、又は支出したときは、市民応接に伴う私費支出報告書(様式1)に相手方から徴収した借用書の写し又は飲食物の購入に係る領収書等を添えて、速やかに、取扱責任者を経由して署長等に提出しなければならない。

(3) 地域警察官等は、私費を貸与した相手方(以下「被貸与者」という。)から貸与金の返済を受けたときは、その旨を電話その他の方法により取扱責任者を経由して署長等に報告するとともに、徴収した借用書に領収書を添えて被貸与者に返還しなければならない。

(4) 前号の報告を受けた取扱責任者は、速やかに、市民応接に伴う私費支出報告書に返済年月日を記入しておかなければならない。

6 請求手続等

(1) 市民応接費の請求手続は、次のとおりとする。

ア 私費を貸与した場合

被貸与者又はその家族等に貸与金の返済を督促したにもかかわらず、貸与した日から起算して15日を経過しても返済がない場合に、市民応接費支給請求書(様式2)を取扱責任者を経由して署長等に提出するものとする。

イ 私費で飲食物を提供した場合及び市民応接の適正を期するために必要な経費を私費で支出した場合 市民応接に伴う私費支出報告書に市民応接費支給請求書を添えて、取扱責任者を経由して署長等に提出するものとする。

(2) 署長等は、市民応接費支給請求書の提出を受けたときは、市民応接費を支給するため必要な手続を執るものとする。

(3) 市民応接費の支給は、当該地域警察官等の個人口座への振り込みにより行うものとする。

7 市民応接費の戻入等

(1) 地域警察官等は、市民応接費の請求手続を執った後に、被貸与者から貸与金の返済を受けた場合は、速やかに、貸与金返済報告書(様式3)を作成し、取扱責任者を経由して署長等に提出しなければならない。

(2) 地域警察官等は、被貸与者から貸与金の返済を受けた場合において、既に市民応接費の支給を受けているときは、貸与金返済報告書に返済された貸与金を添えて取扱責任者を経由して署長等に提出しなければならない。

(3) 貸与金返済報告書の提出を受けた署長等は、速やかに、市民応接費の支給手続を中止し、又は戻入(過年度分については収入)のための手続を執らなければならない。

8 取扱上の注意事項

所持金の遺失等により困窮している者に対し私費を貸与する地域警察官等は、遺失状況、家族との連絡状況等を十分調査した上で、必要やむを得ない場合に限り貸与することとし、虚偽の申出に惑わされることのないよう注意すること。

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市民応接費取扱要領の制定について

平成13年4月1日 例規地第22号

(平成26年4月1日施行)

体系情報
第4編 生活安全/第3章 域/第2節 活動要領
沿革情報
平成13年4月1日 例規地第22号
平成22年3月 例規生企第179号
平成26年3月27日 例規警第405号